性転換・去勢術
去勢術
//一般的なGIDの治療//
- 第一段階の治療(カウンセリング療法)
- 第二段階の治療(ホルモン療法)
- 第三段階の治療(手術療法)
//去勢手術(睾丸摘出術)//
去勢手術は、性同一性障害(GID、gender identity disorder)と診断された者に対して実施するものです。
母体保護法第28条にある「何人も、この法律の規定による場合の外、故なく、生殖を不能にすることを目的として手術又はレントゲン照射を行ってはならない。」という条文との関連が、法的に問題になるところですが、GIDとは「生物学的には完全に正常であり、しかも自分の肉体がどちらの性に所属しているかをはっきり認知していながら、その反面で、人格的には自分が別の性に属していると確信している状態」と定義され、生物学的性(sex)と自己が認知するところの性(gender)が不一致であるという、ある意味では人間存在の本幹に関わる障害です。
従って、去勢手術がGIDの診断の下に選択された治療であれば、それは正当な医療行為であり、個人の苦しみを軽減するだけでなく、個人の生活の質を高めるための医療行為であるということができ、決して上記条文になる「故なく」行われる違法行為ではありません。
現在では、GIDが精神神経疾患として認知され、実際に埼玉医科大学や岡山大学では性別再判定手術(性転換手術)が行われており、平成16年7月16日には戸籍上の性別の変更を認める性同一性障害者性別特例法が施行されるなどの社会的環境からも、GIDの診断の下に行われる去勢手術が違法性を阻却(免れている)しているのは明らかです。
//去勢手術実施にあたっての確認事項//
去勢手術の実施に当たり、次の条件を確認する必要がある場合があります。
- すでに第一、第二段階の治療が行われている。
- 第一、第二段階の治療にもかかわらず、依然としてsexとgenderの不一到に悩み、手術療法を強く希望している。
- 自己が選択した別の性に対し、特続的かつ安定的な適合感がある。
- 自己が選択した性で生活することに伴う身体的困難、現在の社会的立場や家庭内で起こる様々な問題に対処できる条件が整っている。
- 手術とその効果に対する事態に十分に対処できる人格を有している。
- 手術によって生ずる身体的変化、随伴症状、社会生活上の変化、家族や友人との関係、性的な問題など十分理解し、判断している。
- 家族や親しい人が手術療法に理解を示している。
- 満20歳以上である
//去勢手術の実際//
- 就眠下(無意識無痛状態)で行う。
- 陰嚢(玉袋)の裏筋の中央部分1センチの切開創より摘出する。
- 吸収糸(溶ける糸)で縫合するので抜糸不要。
- 入院不要。2時間ほど安静にしていただき、当日に帰宅できます。手術翌日より日常生活可能。